ILO_Japan_Friends’s diary

ILO Japan Friends’ diary

国際労働機関(ILO)駐日事務所・インターンによるブログです。

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【ILOサイドイベント】ILOの担う役割とは?

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今回は日本が関係するILOがアフリカに対し行っているプロジェクトについて紹介します

まずは、今回のイベントにも参加するILO事務局長のガイ・ライダー氏をご紹介します!

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ガイ・ライダー氏は第10代国際労働機関(ILO)事務局長です。

イギリスの労働組合の出身です。1998年にILOに入局し、1998年~99年労働者活動局長、1999~2002年ILO事務局長官房長を歴任されています。

2010年9月よりILO本部にて国際労働基準及び労働における基本的原則・権利担当総局長として活躍し、2012年10月、第10代ILO事務局長に就任。就任にあたり、「ILOを、すべての働く人々の生活に大きな変化を生み出す主導機関として位置づけること」を公約。

2016年11月のILO理事会で再任され、2期目の任期は2017年10月より開始しています。

今年で創立100周年を迎えるILOですが、歴代事務局長が10人と少数であることには驚きました。ガイ・ライダー氏は2022年まで事務局長を務めます。

 

労働についての国際基準を策定する機関であるILOがなぜアフリカの開発がテーマのTICADでサイドイベントを行うのか、疑問に思われる方もおられると思います。しかし実は、ILOはアフリカで数多くの労働条件の向上や雇用創出・経済成長のためのプロジェクトを行っているのです!というわけで…

次に、ILOがアフリカで果たしている役割についてご紹介します!

その一つとしては若年雇用の場を創出するための取り組みがILOによって行われています

  • 特にILOと日本が関わっているのが、ガンビアにおける若者の雇用創出による持続可能な平和構築」プロジェクト(2018~)

プロジェクトの目標

インフラ建設により若者の雇用機会を創出することでディーセント・ワークと機会平等を促進し、持続可能な平和に貢献すること

インフラ建設において雇用集約型投資(Employment intensive investment)によって若者を中心とした多様な人々を雇用することは雇用創出と同時に地域経済の発展、特にこのガンビアの事例にあってはガンビアからの不法移民の流出を食い止めることにつながります。

プロジェクトの効果

現在、250人の若者の雇用機会が創出され、そのうち女性が50%、帰還民が12%を占めています。また、10人の聴覚障害のある労働者も雇用されています。

これはガンビアの人口が210万人、面積が大体岐阜県と同じ大きさであることを考えると、かなり大きな数字であることがわかります!

https://bit.ly/2KpkUrQ 

  • ILOの日本人職員が関わっているものが、「ACCEL(アクセル) アフリカプロジェクト:アフリカにおける児童労働撲滅の促進(2018~)」

プロジェクトの目標

コートジボワール、エジプト、マラウイ、マリ、ナイジェリア、ウガンダにおけるプロジェクト対象のサプライチェーンへの働きかけを通じ、アフリカにおける児童労働撲滅を促進する

https://bit.ly/2R3c9UY

  • ILOが中心となってUNIDOやUNDPと協力して行っているのが、「エジプトにおける若年雇用プロジェクト:留まる理由の提供(EYE)」(2018~)

プロジェクトの目標

不法移民を生み出す根本原因を除去し、若者のディーセント・ワークの機会を拡大する。加えて雇用創出における政府と民間セクターの役割を最大化すること

社会的起業や農業におけるグッドプラクティスの促進、社会・環境の脅威に対する地域コミュニティ―の認識の向上によって課題に対処しています。 https://bit.ly/2JGB5hR

 

 

今回のILOサイドイベントでは、ガイ・ライダー氏が開会の挨拶を行う他、アフリカにおける若年雇用の課題とその取り組みについて素晴らしいパネリストの方々をお招きし、ディスカッションしていただきます。

ご関心のある方はぜひ本イベントにご参加ください!

(事前登録必須。詳細はILO HPをご確認ください https://bit.ly/2JY6ZHW

次回更新もお楽しみに!